当社は、2017年度を最終年度とした3ヶ年の中期経営計画を策定いたしました。
当社グループを取り巻く環境は、少子高齢化に伴うスーツマーケットの縮小などにより大変厳しい状況であります。こうした厳しい経営環境の中、当社グループは昨年5月に創業50周年を迎えたことを機に、次の50年に向け、さらなる成長の第一歩として、中期経営計画「CHALLENGE 2017」を策定いたしました。
これまでは「より良い物をより安く洋服の販売を通して社会に貢献する」と紳士服販売を中心とした経営理念としておりましたが、今後は事業領域の拡大を視野に入れ、新たな経営理念として「持続的な成長をもとに、生活者への小売・サービスを通じてさらなる社会への貢献を目指す」を掲げました。
今回策定した中期経営計画「CHALLENGE 2017」では、この理念に基づき、女性就業者数増加に伴うレディス売上の拡大などコア事業であるビジネスウェア事業の安定成長と、当社グループがこの50年で培ってきた強み(販売力・店舗開発力、商品調達力、品質へのこだわり、顧客基盤)を活かし飲食事業、海外事業及び新規事業など積極的な事業領域の拡大を図り、安定的なビジネスポートフォリオを構築し、持続的な成長で社会に貢献できる企業を目指します。
これらの取組みにより、計画の最終年度の2017年度には、売上高2,800億円、営業利益は過去最高の270億円を達成する計画であります。
また、株主還元につきましては、中期経営計画期間中、連結総還元性向130%を目処とした配当と自己株式取得を実施いたします。
これらの結果、ROEを今期見込みの5.1%から2017年度までに7%まで引き上げる計画であります。
<概要>
2014年度見込み | 2017年度計画 | |
---|---|---|
連結売上高 | 2,222億円 | 2,800億円 |
連結営業利益 | 186億円 | 270億円(過去最高) |
ROE | 5.1% | 7.0% |
なお、中期経営計画「CHALLENGE 2017」に関する詳細につきましては、別紙プレゼンテーション資料をご覧ください。
<進捗>
中期経営計画における進捗については、売上高は、ビジネスウェア事業やカジュアル事業が計画を下振れる一方、2015年12月にミニット・アジア・パシフィック(株)を、2016年4月に(株)WTW(ダブルティー)を完全子会社化したことなどから、+27億円と計画を達成しました。
しかしながら、営業利益は、ビジネスウェア事業で▲11億円、カジュアル事業で▲24億円、連結合計では▲23億円と残念ながら計画には届きませんでした。
中期経営計画の最終年度となる今期は、出店数不足等によりビジネスウェア事業の業績が当初計画を下回る見込みであることや、収益体質の確立が遅れているアメリカンイーグルアウトフィッターズの現況などから、当初計画の売上高、営業利益ともに下方修正のやむなきに到りました。
しかしながら、中期経営計画最終年度として、修正計画達成に向け、ビジネスウェア事業の既存店売上高アップやカジュアル事業の早期黒字化を実現させるべくグループをあげて取組む所存です。
具体的な計画としては、売上高2,607億円(前期比103.1%)、営業利益は225億円(前期比111.3%)と予想しています。