AOYAMA RECRUITING



どこよりも魅力的なオーダースーツを、どこよりも強いチームで。

INTRODUCTION

技術の進歩によって、手軽につくることが可能になったオーダースーツ。若い世代の間でもトレンドとして注目を集める中、青山商事では彼らをターゲットにしたオーダースーツを提供できずにいた。この現状を打破するために、洋服の青山とTHE SUIT COMPANYが事業領域を越えてコラボレーションし、誕生したのがオーダーサービス“Quality Order SHITATE”だ。サービス開始に至るまでに、どのような壁が待ち受け、どう乗り越えてきたのか。プロジェクト責任者である河野・山本の両名に話を聞いた。

Profile

河野克彦
河野克彦
1994年新卒入社。洋服の青山の店頭スタッフ、店長を経験後、THE SUIT COMPANYの立ち上げに参画、THE SUIT COMPANYゼネラルマネジャー第1号。現在は執行役員及びTSC事業本部長として活躍している。
山本龍典
山本龍典
メーカーに勤めていた前職時代から青山商事との関わりが深かったこともあり、2002年に入社。商品の品質強化やバイイングなどに携わる。現在は執行役員、商品本部副本部長、第一商品部長として、商品部全体の指揮を執っている。

Interview

顧客ニーズに応えるために、
力を合わせる

オーダーメイドでスーツをつくる。それは従来、ミドル層や、資産的余裕のある人に向けたサービスというイメージが強かった。しかし近年、手軽な価格帯でつくることが可能になったことで、ハードルが低下。若い世代の間でも、少しずつ人気が広がり始めていた。
オーダースーツの提供なくして、今後の顧客ニーズに応えることは難しい。そんな危機感から立ち上がったのが、洋服の青山とTHE SUIT COMPANYだ。この2つの事業部は、これまで連携を取る機会がほとんどなかったため、当初はお互いの動向を把握できておらず、別個にプロジェクトを始動させていた。そんな折、それぞれのプロジェクトを牽引していた山本と河野が出会う。現状を共有しあう中で、オーダースーツという共通のサービスを展開するうえでは、お互いの強みを活かすことができると確信。「洋服の青山は、全国約800店舗という販売チャネルがあり、また、オーダースーツの端布を既製服として再利用できる強みがありました。一方のTHE SUIT COMPANYでは、すでに“UNIVERSAL LANGUAGE MEASURE'S”というワンランク上のオーダースーツ事業を展開。オーダーサービスの構築に必要なノウハウが蓄積されていました」と山本は教えてくれた。両者はすぐに、事業部を越えてのチームづくりを決断。青山商事の歴史の中でも、最大規模のプロジェクトが動き始めた。

連携は難しい。それ以上に、頼もしい

プロジェクト立ち上げにあたって、まず経営陣に向けてオーダーメイドスーツの必要性をアピール。二度のプレゼンテーションを経て、ゴーサインが出た。しかし、そこから事業をかたちにするまでの道のりは、決して平坦なものではなかった。
大きな課題は2つ。1つは、洋服の青山とTHE SUIT COMPANYのコラボレーションが初めてだったということ。青山商事という同じ企業に属しているとは言え、事業規模やスタッフ数、それに文化などは大きく異なっており、コミュニケーションが円滑に進まない場面が多々あった。「THE SUIT COMPANY単体の事業では、自分たちで決議して承認をとれば良いですが、洋服の青山と協業するにあたっては、非常にたくさんの方と話をする必要がありました。連携の難しさを感じましたね」と河野は振り返る。しかしそれ以上に、しっかりと協力体制を築けたときのパワーには驚嘆したと、河野は続ける。「たとえば販促費だと、THESUIT COMPANY単独で実施する場合と桁が1つ違います。そのため、新規サービスだとしても、一気に認知度を上げることができるといった強みを肌で感じました」。
チームが一体となるために心がけていたことは何だったのか。山本は「洋服の青山とTHE SUIT COMPANY合同で、月1回のミーティングを開催しました。さまざまな部門から合計30人近くが集結。お互いにとって何がベストなのか、オーダースーツ事業を通じて、何を一番に目指すべきなのかを話し合いました」と教えてくれた。お互いの意見をぶつけ合いながら、歩み寄ることで、チームの絆は強くなっていった。

他社にはない魅力をつくりこむ

もう1つ課題として挙がっていたのが、他社サービスとの差別化だった。“Quality Order SHITATE”はオーダースーツの分野では後発サービス。若い人たちに魅力を感じてもらえなければ、事業の成功は望めない。そこで、29,000円という低価格、オーダーから14日で手元に届くという短納期を強みとして掲げた。しかし、その実現にもまた、多くの問題が立ち塞がっていた。「14日という納期をクリアするためには、システムの連携、工場での作業期間、商品の発送など、生産体制や流通経路の整備が必須でした。その他にも、生地の選定やオプションの導入など、どこまで何が必要なのかについても繰り返しディスカッション。オーダースーツという1つのサービスの中でも、本当にやるべきこと、決断すべきことが多く、それらをスピード感を持ってやっていくことが大変でした」と山本は思いを述べる。
その難題をクリアできたのは、山本と洋服の青山の存在があってこそだと、河野は言う。「“UNIVERSAL LANGUAGE MEASURE'S”のノウハウや生産体制だけでは、とても目標を達成することはできませんでした。洋服の青山のスケールメリットを最大限に活かして、かつ各スタッフがタイトなスケジュールの中でも課題をクリアすることに尽力してくれたからこそ、実現できたのです」。
山本もまた、河野とTHE SUIT COMPANYの力に感謝していた。「工場背景や生地手配などは、私たちで担当していましたが、システム関係、人材育成や接客についてはTHE SUIT COMPANY事業が担ってくれました。“UNIVERSAL LANGUAGE MEASURE'S”での接客ノウハウを活かせたことで、お客様に満足いただけるサービスに昇華することができたと感じています」。

チャレンジは、まだ始まったばかり

お互いを尊重し、それぞれの強みを活かすことで、わずか半年というスピードでサービス開始にこぎつけた“Quality Order SHITATE”。現時点での評判は上々だ。「既製服よりもフィット感が良く、たくさんの生地の中から選択できるという点に魅力を感じていただけているようです」と山本は好調の要因を分析する。
今回のプロジェクトを通じて、青山商事にはチャレンジできる風土があることを再認識したと、2人は口を揃える。その中でも河野は、若手のプロジェクトメンバーから積極的に意見が出てきたのが嬉しかったという。「THE SUIT COMPANY立ち上げのときもそうだったのですが、青山商事は新しいことにどんどんチャレンジできて、しかもフォローしてくれる環境があります。市場はこれからもどんどん変わっていきますが、それは裏を返せばチャンスがたくさんあるということ。若い人たちは積極的にチャレンジして、チャンスをモノにしてほしいですね」。
最後に、“Quality Order SHITATE”の今後のビジョンについて話を聞いた。「シャツやレディス商品など、アイテムの展開をもっと広げていかなくてはいけないと、河野さんと話をしているところです。これからもTHE SUIT COMPANYと協力しながら、魅力ある店舗をつくって、もっとたくさんのお客様に満足していただきたいですね」と山本は語る。“Quality Order SHITATE”のチャレンジは、まだ始まったばかりだ。

Correlation diagram