AOYAMA RECRUITING



靴をケアするよろこびを。お客様の期待を、足下から超えていく。

INTRODUCTION

2000年以降、高品質な靴の仕入れに注力してきた洋服の青山。しかし、靴のメンテナンスに不可欠なシューケアグッズは取り扱っていなかった。「お客様に心から満足していただくためには、シューケアグッズは絶対必要だ」。そう感じて立ち上がったのが、当時入社3年目だった林だ。導入に至るまでにはどのような障壁があったのか、それをどう乗り越えてきたのか。話を聞いた。

Profile

林浩行
林浩行
2005年に新卒として入社後、洋服の青山のスタッフとして接客業に従事。2014年には新規事業開発プロジェクトに参画。
現在は人材開発部の東日本採用グループ長として活躍中。

Interview

愛着ある靴を、長く履いてもらいたい

服飾の学校に通っていたことから、アパレル業界への就職を目指していた林。海外のブランドやセレクトショップなど、幅広く検討していく中で、スーツの魅力に強く惹かれるようになっていった。
青山商事を選んだ決め手は、売上が業界ナンバーワンという規模感と、人の努力をしっかりと評価してくれる風土があると感じたから。「就職活動の中で、人事や営業店スタッフの方が、こちらの質問に対して非常にオープンに答えてくれて。社内のことを裏表なく教えてくれたので、信用できる会社だと思ったんです」と林は振り返る。
入社後は、洋服の青山に勤務。スタッフとしてのキャリアを歩み始めて3年の月日が流れた。その頃から、洋服の青山ではワンランク上のスーツを取り扱うようになり、それに合わせてイタリア製などの高品質な革靴を展開するようになっていた。「もともと靴がすごく好きで、学生時代は靴の専門店に何度も足を運んでいました。だから、いい靴が入荷したのなら、お客様にもお薦めしたい、という気持ちは自然とわき上がってきました」。
しかしここで、林は1つの問題に突き当たった。洋服の青山では当時、シューケアグッズを一切取り扱っていなかったのだ。「靴は、きちんとメンテナンスをすれば長く履くことができます。でも、その事実を知っているお客様はごく少数。靴のお手入れという新しい体験を通じて、愛着ある靴を長く履いてもらいたいと思っても、当時の環境では実現できなかったんです」。だからこそ、林は立ち上がった。自らシューケアグッズ導入に関する提案書を作成し、商品部に直接交渉を始めたのだ。

絶対やるべきだと思ったから、
絶対に折れなかった

しかし、商品部からの回答は“NO”だった。「『利益が出る事業計画を詰めないとまだ判断できる段階ではない』と。再度提案をしても、結局いい返事をいただくことはできませんでした」。このままでは埒があかない。そう感じた林は、別の角度からアプローチを試みた。関係各所と連携を図りつつ、さらに、「売上のためではなく、お客様の満足度を高めるための商品が必要なんだ」という強い想いを込めた手書きのメッセージを、商品部宛に送り、人を動かすにはどうしたらいいか考え、行動した。
シューケアグッズ販売のために、林は一人、奔走し続けた。しかしその後ろには、林の努力を温かく見守る上司や、「絶対にあったほうがいい」と背中を押してくれる同僚の姿があった。それは、林にとって非常に心強い支えになっていたという。「自分がやるべきだと決めたことだったので、あまり周りの人の力に頼ることはしませんでした。でも、声を上げてアクションする姿を後輩に見せたいという気持ちはありましたね」。
それらのアクションが功を奏し、ついに商品部からゴーサインが出た。「まず私が所属していた店舗にだけ、トライアルで販売することが決定。そこで売れたら、全国展開をするという話になりました」。お客様満足を追求し、お客様の期待を超えていきたいという、林の想いが実った瞬間だった。

シューケアの感動を全店舗へ

シューケアグッズの販売という、前例のない取り組み。しかし、そこに対する不安はまったくなかったと林は言う。「スタッフがお客様に対して、手入れ方法をうまくお伝えすることができない、間違った商品を薦めてしまう、といった懸念がなかったと言えば嘘になります。
しかしそれ以上に、スタッフ全員がファッション好きで、自社が扱う商品に誇りを持っていて、お客様に長く使ってもらいたいという想いは共通していたので、心配はしていませんでしたね」。
結果として、売れ行きは非常に好調で、ほどなくして全店舗での販売が決定。他店のスタッフからも「自分の靴のメンテナンスをするのが楽しい。そして、その体験をお客様に共有できることが嬉しい」という声が聞こえてきたという。
林には、特に印象に残っているエピソードがあった。「あるお客様の購入された革靴を手入れさせていただいたときのことです。ブラッシングをして、ほこりを落として、クリームを塗って……と、一連のメンテナンスが終わった後に、『こんなに素晴らしい接客を受けたことがない』と感動していただいて。その方は翌週も来店されて『ぜひ林さんからスーツを買いたい』と言っていただけたんです」。プロとして、スーツだけを販売するのではなく、お客様満足を最優先に考えて接客・提案することが、より良い関係を築いていくことにつながると、改めて実感したという。

努力を見てくれている人は必ずいる

ここまで聞くと、林のキャリアは順風満帆に見えるが、実はそうだったわけではない。「人よりたくさん失敗していますし、挫折も味わっていると思います。新人の頃は、お客様に納得いただける説明ができなかったこともありましたし、2014年から携わった新規事業の立ち上げは結局うまくいきませんでした。その時は相当落ち込みました…」。
しかし、失敗はたくさんしても、努力を怠ったことは一度もないという。そして、その努力を見てくれている人が必ずいると、林は続ける。「青山商事には、チャレンジしたことを評価してくれる文化があるんです。グループ会社の社長に新規事業の失敗について話をしたとき『良い経験をしたな』と言って頂いたことは今でも覚えています。また、新しい取り組みも『どんどんやろう』というように背中を押してもらう機会も多いです。それがこの会社の魅力だと思います」。
誰よりも失敗してきたからこそ、後輩が抱える悩みに対しても真摯に向き合ってきた林。今後の目標は、今以上に店舗から声を上げやすい環境にしていくことだという。「『会社を変える』という意識を持って、日々業務に向き合ってきました。今の青山商事には何が足りないのか、どうすればもっとお客様に喜んでいただける会社になるのか。皆で意見を出し合い自分達が会社を変えていきたいと思います」。

Correlation diagram