当社は47都道府県全てに出店している全国展開企業として、地球温暖化対策に向けた電気使用量の削減(省エネ)を全国的に取り組むべき課題と捉え、「洋服の青山」をはじめとした全業態で省エネ活動を推進しております。
2022年度現在のエネルギー使用量は、営業店や本社における節電やLED導入、室温設定等により、2013年度比で約38.8%削減しました。
エネルギー使用量の推移
エネルギー使用量(GJ) |
2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
1,708,081 |
1,548,344 |
1,404,624 |
1,409,626 |
1,413,775 |
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
1,341,691 |
1,303,852 |
1,228,051 |
1,109,035 |
1,045,765 |
2022年度現在の電気使用量は、省電力の設備投資を行うとともに、人の力でもできる節電を習慣的に実施しており、2013年度比で約38.9%削減しました。
電気使用量の推移
電気使用量(千kWh) |
2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
171,015 |
154,785 |
140,306 |
140,971 |
141,291 |
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
134,071 |
130,402 |
122,776 |
110,674 |
104,560 |
(1)設備変更及び改修
「洋服の青山」及び全業態で、電気使用量削減のために、以下のような取り組みを行っています。
①LEDの導入
②空調設備の改修
2011年度より、15年以上経過の空調を最新機種の空調へ改修を開始し、2013年度までの3年間で302店舗、1,689台の改修を完了いたしました。また、2014年度以降は、下記の通り、老朽化した空調を随時最新機種へ改修しております。
改修実施年度 |
~2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
2018年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
改修台数 |
1,689台 |
53台 |
37台 |
33台 |
39台 |
79台 |
改修実施年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
合計 |
改修台数 |
60台 |
21台 |
11台 |
35台 |
50台 |
2,107台 |
(2)営業店における省エネ活動
営業店にて“ECO 5minutes OFF”と題して1日5分のエネルギー削減を意識づけしております。
主な内容として下記の4つの取組みを行っております。
①室温の目標温度を設定
環境省が提唱する目標温度を目安に、店内の快適性を損なわないよう店舗毎に室温管理を行っております。
②搭屋看板の点灯時刻管理の徹底
「洋服の青山」の店舗
「洋服の青山」の営業店舗の電気代の大部分を占めるのが搭屋看板を照らす照明です。
この照明はタイマーでオン・オフができる様になっており、自社営業店マニュアルに記載されている“都道府県別の日没時刻一覧”を基に点灯時刻を日没時刻の15分前に設定、毎月変更しています。
③未使用箇所の照明運用
事務所・倉庫部分の不在時は消灯を徹底しております。
また、倉庫の照明は間引き点灯を実施しております。
④営業店における独自の省エネ努力
店内照明スイッチに印を付け、開店時や閉店後の照明点灯箇所の明確化や張り紙等での節電促進など、営業店ごとで独自に省エネ努力を行い、省エネ活動を推進しております。
東京都が環境確保条例に基づき制定する「地球温暖化対策報告書制度」に基づき、「地球温暖化対策報告書」を提出しております。
公表データはこちらからご確認ください。
2023年4月からこれまで、東京電力エナジーパートナー株式会社および沖縄電力株式会社が提供するグリーン電力※を活用し、本社・東京オフィス・王子ビル・全商品センター(千葉、神辺、井原、田川、卸町、倉敷)・洋服の青山の東京都、広島県、高知県、沖縄県の全店、その他店舗・TSC業態全店の計75店舗(当社受電直契約店舗かつテナントビルイン除く)にて、使用電力の100%を実質的に再生可能エネルギー由来であるグリーン電力に切り替える取り組みを行っています。
※水力・風力・太陽光その他の再生可能エネルギー由来の非化石証書の使用により、実質的にCO2排出量がゼロとみなせる電力
今後も再生可能エネルギーの導入促進とCO2削減に取り組んでいきます。
大阪ひかりの森プロジェクトとは、大阪市夢洲北港廃棄物埋立処理場を有効活用して太陽光発電を行う環境プロジェクトです。複数企業による共同プロジェクトであり、10,000KWの大規模太陽光発電を実現します。当プロジェクトの生み出す効果は太陽光発電によるCO₂排出量削減だけにとどまらず、大阪市とより密接に連携しながらプロジェクトを進めていくことで、「教育」「地域貢献」「研究・産業」など、多様な分野において大きな価値をもたらします。
日本における温室効果ガス(CO2等)排出量は、2030年度に2013年度比で46%削減という目標が掲げられました。気候変動をめぐる状況は一刻の猶予もなく、当社においても排出するCO2を削減していくことは責務であると認識しています。今後もCO2削減に向けた取り組みをより一層推進していきます。
二酸化炭素排出量 |
2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
85,156 |
88,349 |
78,550 |
64,665 |
69,017 |
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
75,187 |
65,165 |
62,372 |
53,580 |
50,557 |
※単体Scope1+2
当社は広島県が掲げる温室効果ガス排出量の実質ゼロに向けた「2050ネット・ゼロカーボン」に賛同し、本県が発行するグリーンボンド(広島県令和5年度第5回公募公債(グリーンボンド・5年))への投資を実施しました。調達された資金は、県内の自然資源の持続的な管理、エネルギー消費量の削減、温室効果ガスの排出削減、及び自然災害リスクに対する防災機能の強化などの事業に充当されます。
連結子会社である印刷・メディア事業を行う株式会社アスコンは、現像せずに印刷できるイーストマン・コダック社の印刷用プレートを同社の印刷工場で全面採用し、廃液の処理や機械の洗浄などの工程を削減し、廃液汚染の予防を実現しています。
環境負荷の軽減において特に優れた実績を挙げた企業として、2017年度「SONORA Plate Green Leaf Award」を受賞しました。この賞を受賞した国内企業としては2社目となります。
水谷事務局長(右)に目録を手渡す当社代表取締役社長 青山理(おさむ)
当社は2015年、世界的な音楽家 坂本龍一氏が創立し、建築家 隈研吾氏が代表を務める森林保全団体 more trees(モア・トゥリーズ)に673万8500円を寄付いたしました。
これは、青山商事創業50周年の記念事業として、坂本龍一さんとのコラボレーション企画から生まれたスーツ「HILTON 坂本龍一モデル」の売上金の一部を寄付したものです。
2018年10月からはスーツ売上金の一部を土佐のチベットともいわれる「高知県梼原町(ゆすはらちょう)」の森づくり活動に寄付をおこない、2021年度からは不要になった衣料品の店頭回収量に応じた寄付を開始しました。2022年12月には、梼原町、more trees、当社の3者による「森林保全に関する連携協定」を締結し、「AOYAMAの森」が始動しました。今後も多様性のある森づくりに取り組んでいきます。
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
寄付金額 |
1,294,800円 |
1,417,200円 |
1,063,300円 |
2,645,122円 |
2,872,730円 |
2,197,118円 |
2022年度 |
2023年度 |
合計 |
|
---|---|---|---|
「AOYAMAの森」植林本数(本) |
1,590 |
1,200 |
2,790 |
「AOYAMAの森」植林面積(ヘクタール) |
1.06 |
0.8 |
1.86 |
「AOYAMAの森」CO2吸収量推定値(tーCO2)※ |
2.8 |
4.8 |
7.6 |
※林野庁の二酸化炭素の吸収・固定量「見える化」計算シートの数値を適用
当社では、限りある資源を有効活用するために商品の梱包資材を削減しています。一般的に、流通時の梱包には木材資源を原料とする段ボールが使用されています。当社では2005年より、商品をハンガーにかけたまま専用トラックで搬送する「ハンガー納品」という配送方法を取り入れることで段ボールの使用量を低減しています。
また、商品センター納品時のスーツカバーにおいては、当社で回収したものを専門業者へ引き渡し、ペレット化にて、年間約5tリサイクルされています。
当社では、洋服の青山・THE SUIT COMPANY等の営業店で破損・不用になったプラスチックハンガーを商品センターにて回収しています。これら回収されたハンガーは、2021年度よりリサイクル専門業者へ引き渡し後、ペレット化しリサイクルされています。
当社は、2020年11月から、本社・営業店にて使用している「ゴミ袋」を、99%再生材から出来ているゴミ袋「FUROSHIKI」に切り替えました。 このゴミ袋「FUROSHIKI」は、使用済みプラスチックをリサイクルしており、CO2排出削減にも効果があります。2023年度は購入及び使用に基づき、CO2排出量35.322㎏-CO2を削減しました。※CO2削減量:株式会社サティスファクトリー社調べ
店頭にてお客様からスーツや洋品類をお引取りし、資源の再利用および有効活用を促進しています。当社は国内大手の繊維リサイクル企業であるファイバーシーディーエム株式会社と業務提携し、店頭で回収した衣類を選別し、リサイクル、リユースを通じた資源循環スキームを構築しています。
衣類をフェルト生地に加工し、自動車の断熱材や荷物の緩衝材に利用します。
再流通可能と判断された衣類は海外で古着としてリユースされます。
WEAR SHiFTは、当社が環境負荷軽減を目指し、衣類が循環できる仕組みの実現に向けておこなっている取り組みです。洋服の青山・スーツスクエア・ザ・スーツカンパニー全店にリサイクリングBOXを設置し、不要になった衣類を回収BOXに入れていただくことで、お客様がより気軽にエコ活動に参加できるようにしています。なお、リサイクリングBOXは、古着や古布などの廃繊維のみを使用したリサイクル素材(リフモボード)を採用しています。
1「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」で回収されたスーツの一部は、工場で裁断され、ガーネット反毛機で綿状に加工されます。
2綿状になった原料と再生ポリエステルを混ぜ合わせ、糸の元がつくられます。
3専用機械で撚りをかけて糸に仕上げます。
4この糸を紡織機で織り上げて反物にし、表面を起毛させ毛先を揃えます。
5反物の端に パイピング仕上げを施して毛布が完成します。
6出来上がった毛布を真空パック詰めし、ダンボールに梱包して弊社の商品センターに送られます。
このようにリサイクルした毛布を備蓄し、自然災害等の事態が発生した時に、支援物資として被災地に送る予定です。(災害支援用リサイクル毛布を2018年度に2,000枚、2023年4月に1,010枚を追加作製)
お客様より回収した衣料のほとんどを再利用するため、焼却処分した場合と比べて、CO2の排出を大幅に削減することができます。