日本における温室効果ガス(CO2等)排出量は、2030年度に2013年度比で46%削減という目標が掲げられました。気候変動をめぐる状況は一刻の猶予もなく、当社においても排出するCO2を削減していくことは責務であると認識しています。今後もCO2削減に向けた取り組みをより一層推進していきます。
二酸化炭素排出量 |
2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
85,103 |
88,220 |
78,390 |
64,510 |
68,581 |
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
74,517 |
64,696 |
61,907 |
53,102 |
49,461 |
当社は47都道府県全てに出店している全国展開企業として、地球温暖化対策に向けた電気使用量の削減(省エネ)を全国的に取り組むべき課題と捉え、「洋服の青山」をはじめとした全業態で省エネ活動を推進しております。
2022年度現在のエネルギー使用量は、営業店や本社における節電やLED導入、室温設定等により、2013年度比で約38.8%削減しました。
エネルギー使用量の推移
エネルギー使用量(GJ) |
2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
1,708,081 |
1,548,344 |
1,404,624 |
1,409,626 |
1,413,775 |
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
1,341,691 |
1,303,852 |
1,228,051 |
1,109,035 |
1,045,740 |
2022年度現在の電気使用量は、省電力の設備投資を行うとともに、人の力でもできる節電を習慣的に実施しており、2013年度比で約38.9%削減しました。
電気使用量の推移
電気使用量(千kWh) |
2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
---|---|---|---|---|---|
171,015 |
154,785 |
140,306 |
140,971 |
141,291 |
|
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
134,071 |
130,402 |
122,776 |
110,674 |
104,558 |
(1)設備変更及び改修
「洋服の青山」及び全業態で、電気使用量削減のために、以下のような取り組みを行っています。
①LEDの導入
②空調設備の改修
2011年度より、15年以上経過の空調を最新機種の空調へ改修を開始し、2013年度までの3年間で302店舗、1,689台の改修を完了いたしました。また、2014年度以降は、下記の通り、老朽化した空調を随時最新機種へ改修しております。
改修実施年度 |
~2013年度 |
2014年度 |
2015年度 |
2016年度 |
2017年度 |
2018年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
改修台数 |
1,689台 |
53台 |
37台 |
33台 |
39台 |
79台 |
改修実施年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
合計 |
|
改修台数 |
60台 |
21台 |
11台 |
35台 |
2,057台 |
(2)営業店における省エネ活動
営業店にて“ECO 5minutes OFF”と題して1日5分のエネルギー削減を意識づけしております。
主な内容として下記の4つの取組みを行っております。
①室温の目標温度を設定
環境省が提唱する目標温度を目安に、店内の快適性を損なわないよう店舗毎に室温管理を行っております。
②搭屋看板の点灯時刻管理の徹底
「洋服の青山」の店舗
「洋服の青山」の営業店舗の電気代の大部分を占めるのが搭屋看板を照らす照明です。
この照明はタイマーでオン・オフができる様になっており、自社営業店マニュアルに記載されている“都道府県別の日没時刻一覧”を基に点灯時刻を日没時刻の15分前に設定、毎月変更しています。
③未使用箇所の照明運用
事務所・倉庫部分の不在時は消灯を徹底しております。
また、倉庫の照明は間引き点灯を実施しております。
④営業店における独自の省エネ努力
店内照明スイッチに印を付け、開店時や閉店後の照明点灯箇所の明確化や張り紙等での節電促進など、営業店ごとで独自に省エネ努力を行い、省エネ活動を推進しております。
2023年4月より、東京電力エナジーパートナー株式会社が提供するグリーンベーシックプラン※を活用し、本社・東京オフィス・千葉センター・神辺商品センター・井原商品センターで使用する電力の100%を実質的に再生可能エネルギー由来のグリーン電力に切り替えました。
※水力・風力・太陽光その他の再生可能エネルギー由来の電力を組み合わせた実施CO2フリーの電力メニュー
今後も再生可能エネルギーの導入促進とCO2削減に取り組んでいきます。
大阪ひかりの森プロジェクトとは、大阪市夢洲北港廃棄物埋立処理場を有効活用して太陽光発電を行う環境プロジェクトです。複数企業による共同プロジェクトであり、10,000KWの大規模太陽光発電を実現します。当プロジェクトの生み出す効果は太陽光発電によるCO₂排出量削減だけにとどまらず、大阪市とより密接に連携しながらプロジェクトを進めていくことで、「教育」「地域貢献」「研究・産業」など、多様な分野において大きな価値をもたらします。
連結子会社である印刷・メディア事業を行う株式会社アスコンは、現像せずに印刷できるイーストマン・コダック社の印刷用プレートを同社の印刷工場で全面採用し、廃液の処理や機械の洗浄などの工程を削減し、廃液汚染の予防を実現しています。
環境負荷の軽減において特に優れた実績を挙げた企業として、2017年度「SONORA Plate Green Leaf Award」を受賞しました。この賞を受賞した国内企業としては2社目となります。
水谷事務局長(右)に目録を手渡す当社代表取締役社長 青山理(おさむ)
当社は2015年、世界的な音楽家 坂本龍一氏が創立し、建築家 隈研吾氏が代表を務める森林保全団体 more trees(モア・トゥリーズ)に673万8500円を寄付いたしました。
これは、青山商事創業50周年の記念事業として、坂本龍一さんとのコラボレーション企画から生まれたスーツ「HILTON 坂本龍一モデル」の売上金の一部を寄付したものです。
2018年10月からはスーツ売上金の一部を土佐のチベットともいわれる「高知県梼原町(ゆすはらちょう)」の森づくり活動に寄付しています。加えて、2021年度からは不要になった衣料品の店頭回収量に応じた寄付も開始しました。
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
---|---|---|---|---|---|
寄付金額 |
1,294,800円 |
1,417,200円 |
1,063,300円 |
2,645,122円 |
2,872,730円 |
当社では、限りある資源を有効活用するために商品の梱包資材を削減しています。一般的に、流通時の梱包には木材資源を原料とする段ボールが使用されています。当社では2005年より、商品をハンガーにかけたまま専用トラックで搬送する「ハンガー納品」という配送方法を取り入れることで段ボールの使用量を低減しています。
また、商品センター納品時のスーツカバーにおいては、当社で回収したものを専門業者へ引き渡し、ペレット化にて、年間約5tリサイクルされています。
当社では、洋服の青山・THE SUIT COMPANY等の営業店で破損・不用になったプラスチックハンガーを商品センターにて回収しています。これら回収されたハンガーは、2021年度よりリサイクル専門業者へ引き渡し後、ペレット化しリサイクルされています。
当社は、2020年11月から、本社・営業店にて使用している「ゴミ袋」を、99%再生材から出来ているゴミ袋「FUROSHIKI」に切り替えました。 このゴミ袋「FUROSHIKI」は、使用済みプラスチックをリサイクルしており、CO2排出削減にも効果があります。2022年度は購入及び使用に基づき、CO2排出量34,534kg-CO2を削減しました。※CO2削減量:株式会社サティスファクトリー社調べ
店頭にてお客様からスーツや洋品類をお引取りし、資源の再利用および有効活用を促進しています。当社は国内大手の繊維リサイクル企業であるファイバーシーディーエム株式会社と業務提携し、店頭で回収した衣類を選別し、リサイクル、リユースを通じた資源循環スキームを構築しています。
衣類をフェルト生地に加工し、自動車の断熱材や荷物の緩衝材に利用します。
再流通可能と判断された衣類は海外で古着としてリユースされます。
1「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」で回収されたスーツの一部は、工場で裁断され、ガーネット反毛機で綿状に加工されます。
2綿状になった原料と再生ポリエステルを混ぜ合わせ、糸の元がつくられます。
3専用機械で撚りをかけて糸に仕上げます。
4この糸を紡織機で織り上げて反物にし、表面を起毛させ毛先を揃えます。
5反物の端に パイピング仕上げを施して毛布が完成します。
6出来上がった毛布を真空パック詰めし、ダンボールに梱包して弊社の商品センターに送られます。
このようにリサイクルした毛布を備蓄し、自然災害等の事態が発生した時に、支援物資として被災地に送る予定です。(災害支援用リサイクル毛布を2018年度に2,000枚、2023年4月に1,010枚を追加作製)
お客様より回収した衣料のほとんどを再利用するため、焼却処分した場合と比べて、CO2の排出を大幅に削減することができます。